【レオパードゲッコーの繁殖】初めてでも安心!繁殖方法と管理ポイントを完全ガイド!

ヤモリ・トカゲモドキ
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どうもこんにちは!ひとしきです。

今回は「レオパードゲッコーの繁殖方法」について、解説します。

レオパードゲッコーの繁殖、やってみたいけど「本当に自分にできるのかな…」と不安になったことはありませんか?繁殖環境を整えたり、孵化管理をしたり、思ったよりも手間がかかりますよね。

でも、健康なベビーが孵った瞬間の感動は言葉にできません!

「繁殖って、具体的にどうやるの?」

「健康に育てることはできる?」

このような疑問にお答えできる内容となっております!

「これならできそう!」と思っていただけるよう、丁寧に説明していきますので、ぜひ最後までお付き合いくださいね!
繁殖に関するよくあるQ&Aも解説していますので、こちらもぜひ!【レオパードゲッコーの繁殖】モルフ作出や繁殖に関して多くの人が抱く疑問をQ&A形式で解説!

レオパードゲッコーに関する記事はこちらからどうぞ!レオパードゲッコー

野生での繁殖方法

レオパードゲッコーは、パキスタンやアフガニスタン、インドの乾燥地帯に生息しているため、野生下では気温や餌の豊富さに大きく左右される繁殖行動をとります。繁殖期は、主に春から夏にかけて。乾季と雨季の狭間にあたるこの時期は、昆虫などの餌資源が豊富で、栄養状態が良好なメスが多くなることから、産卵に適したタイミングなんですね。

オスはこの時期にテリトリーを主張し、複数のメスと交尾を行います。求愛行動では、オスが尻尾を細かく震わせ、メスに近づいて首元を噛むという典型的な行動が観察されます。交尾後、メスは1回の交尾で複数回の産卵が可能で、これを「精子の保持」といいます。実際に野生では、1クラッチあたり2個の卵を複数回にわたって産卵することが多いですよ。

卵は地中に掘った巣穴に産み落とされ、そのまま親は世話をせず放置します。孵化は気温や湿度によっても前後します。ここが自然界の厳しさですね。

繁殖に挑戦する前に:前提条件と準備

レオパードゲッコーの繁殖は、爬虫類飼育に慣れてきた中・上級者にとって大きな楽しみの一つですよね。ですが成功させるには事前準備と知識が不可欠です。

まず繁殖に適した親個体を用意しましょう。オス・メスともに生後約1年、体重45g以上が成熟の目安です​。特にメスは十分な成長と蓄えがないと産卵で体力を消耗し危険です。繁殖シーズンは北半球では1~9月頃で、繁殖を計画する場合はシーズンインのタイミングに合わせます​。

ベテランのブリーダーは繁殖前にクーリング(冬眠・休眠)期間を設け、温度と給餌量を落としてペアに繁殖スイッチを入れる方法をとることがあります​。ただし初年度の若いメスにはクーリングは行わず、そのまま翌春まで育成するのが安全です​。

繁殖前にはオス・メスを別々に管理し、双方が健康で寄生虫などいないか確認します。メスにはカルシウムを十分に与え、産卵に備えて栄養状態を万全にしておきましょう。また繁殖の目的を明確にすることも大事です。単に経験のためであれば産まれた子の飼育先(自分で飼うのか里親を探すのか)を考えておきます。販売を視野に入れる場合は、モルフ(品種)の組み合わせや市場需要も考慮する必要があります。

繁殖は生き物を増やす行為ですので、責任を持って世話できる範囲で計画しましょうね。

環境準備チェックリスト

  1. 親個体の体重・健康状態を確認
  2. オスとメスの適正年齢(1歳以上、体重50g以上)
  3. 温度・湿度の最適化
  4. 繁殖前の餌の栄養強化(カルシウム+ビタミン)
  5. 繁殖ケージの設置と観察体制
  6. 産卵床(ウェットシェルターや産卵ボックス)の用意

いよいよ交配:ペアリングの方法

準備が整ったら、ペアリング(交配)を行います。

一般的には発情期に入ったオスとメスを同じケージに一時的に同居させます。ペアリング専用の簡素なケージ(床材はペーパーなどで管理しやすくし、隠れ家を少なめに配置したもの)を用意すると観察しやすく安全ですね。

オスを先にケージに入れ、数十分後にメスを導入します。オスはメスの存在を感じると尻尾を素早く振動させる求愛行動を示します​。そしてメスに近づき、嫌がられなければメスの体側や首筋に噛み付き、そのまま背に乗って交尾が行われます。この際、メスが拒否して逃げ回ったり激しく鳴いて抵抗する場合は、無理強いせず一旦オスと引き離して日を改めましょう。

交尾自体は数分で完了し、成功するとオスもメスも交尾器(総排泄孔)周辺を舐めて身繕いします。交尾後はメスをオスのケージから速やかに離します。繁殖シーズン中は1ペアにつき2~3回程度交配させることもありますが、レオパードゲッコーのメスは一度の交尾で精子を体内保存し複数回の産卵が可能です​。したがって、頻繁な交配はメスの負担になるため避け、1~2回の交配で様子を見るとよいでしょう。

交尾が成功したかは行動観察と今後の産卵で判断します。交尾後メスが急に食欲旺盛になり太り始めれば受精している可能性が高いです。お腹の両側面から卵の白い輪郭が透けて見えることもあります(特に照明で透かすと確認しやすい)。交尾したメスは単独で飼育し、静かで栄養豊富な環境で産卵を待ちましょう。

産卵と卵の管理

交尾後、メスは約2~3週間で最初の産卵を行います​。産卵の1週間ほど前から食欲が落ち着き、お腹がふくらんできます。産卵直前には産卵床に出入りして土を掘る素振りを見せるでしょう。

産卵床はケージ内に必ず用意します。大きめのプラスチック容器やシェルターに湿らせたピートモスやバーミキュライトを入れたもので、容器の側面にメスが出入りできる穴を開けておきます​。床材の湿り気は握って固まる程度(握って水が滴らないが、固められるくらい)に調整します​。産卵床が浅すぎたり乾燥しているとメスが産卵を嫌がるので注意しましょう。

適切な産卵床があれば、メスはその中に1~2個の卵を産みます​。

産卵は夜間に行われることが多く、人はできるだけ干渉せず静かに見守ります。産卵直後の卵は柔らかいですが、数時間で少し硬さを増します。親ヤモリは卵を埋め戻すこともあれば放置することもあります。卵は放置すると乾燥やカビのリスクがあるため、発見次第人工孵化器(インキュベーター)へ移すのが一般的です。

卵を回収する際は、卵の上下の向きを変えないよう注意します。受精卵は胚が卵の上部に付着しているため、向きを変えると胚が溺死してしまう可能性があります。鉛筆で卵の上面に印をつけてから動かすと確実です。卵はとてもデリケートなので、できれば産卵床ごと容器から取り出し、その中で卵をそっと掘り出すようにしましょう。

人工孵化の方法

回収した卵はインキュベーター(孵卵器)で管理します。市販の爬虫類用インキュベーターを使うか、自作する場合は発泡スチロール箱にヒーターとサーモスタットを設置しても良いでしょう。

卵はバーミキュライトやパーライト等の保湿性基質に半分ほど埋めて安定させます​。基質の適正な湿度は、水と混ぜて握った時に軽く固まる程度。湿りすぎはカビの原因、乾燥しすぎは卵の萎縮につながります。重量比で基質:水=1:1が一つの目安です​ね。

コンテナに入れた基質に指でくぼみを作り、そこに卵を並べます。卵同士は少し間隔(1cm程度)を空け、フタ付き容器の場合はフタに5~10個の小さな通気穴を開けておきます​。

温度設定は孵化させたい性別によって調節します。約26~27℃でメス30~31℃で中間(半々)32~33℃でオスが多く孵ることが知られています​。多くのブリーダーは29~30℃程度に設定し、健康なメス・オス両方が生まれるように管理しています。また孵卵器内では温度ムラがないか確認し、温度計を卵の近くに置いて正確に測ります。

孵化までの期間は温度によりますが、おおよそ40~60日です​。低めの温度では長く、高めでは短くなり、場合によっては35日程で孵ることもあります​。孵化が近づくと卵がやや膨らみ、ロウ細工のように質感が変わる場合があります。途中で卵が凹んできた場合は乾燥しすぎが考えられるため、基質の水分を霧吹きで追加します​(卵に直接水をかけない)。逆にカビが生えた場合、カビ部分をティッシュでそっと拭き取り、風通しを良くするため蓋を少し開けるなどの処置をします。それでもカビが広がる場合、その卵の受精は失敗している可能性が高いです。

孵化直前になると卵に切れ込みが入り、赤ちゃんヤモリが頭を出します。自力で完全に出てくるまで触らずに待ちましょう。孵化直後の仔はヨークサック(卵黄嚢)の栄養で数日間は餌を食べなくても大丈夫です。

孵化した仔は他の卵や兄弟を踏み荒らすことがあるので、複数卵ある場合は順次別容器に移しましょう。

孵化後のケア(育成と注意点)

無事孵化した仔ヤモリたちは、小さな個別容器で飼育を開始します​。孵化直後の体長は約8~9cm程度で、オスは生後数か月で雌雄判別が可能になりますね。

育成容器はプラスチックケースや小型ケージで、サイズは30×20cm程度でも十分です​。床材はキッチンペーパーなど清潔なものを用い、隠れ家(小型のもの)と浅い水皿を入れます。温度はやや高めのホットスポット32℃、クールスポット24℃前後に設定し、常時保温しましょう。

孵化後3日ほどで最初の脱皮が起こり、その頃から小さなエサ(Sサイズのコオロギ、孵化直後のデュビア、ピンヘッドと呼ばれる生まれたてのコオロギ等)を与え始めます​。エサは毎日、食べ残しがない程度に与えましょう。幼体は成長が早く、餌食いも旺盛なのでカルシウム剤をしっかりダスティングして栄養補給します。

幼体飼育で注意すべきは共食い防止脱水・脱皮不全防止です。仔ヤモリ同士を一緒に飼うと、エサと間違えて尻尾を噛んだり、大きさに差が出た場合に小さい方が攻撃されたりする恐れがあります​。そのため基本は1頭ずつ別々に飼育します​。特にオス同士は幼い頃から激しく争うので必ず隔離します。湿度に関して、幼体は脱皮回数も多く代謝も活発なので、乾燥しすぎるとトラブルが起きやすいです。湿った隠れ家は幼体にも用意し、毎日軽く霧吹きして様子を見ます。

順調に育てば、生後6か月頃には15cm以上になり見た目も亜成体となります。性別判別は総排泄孔付近に前肛孔の並びと雄の膨らみがあるかで判断できます。この頃にはしっかりした体格になっていますが、繁殖に使うのは更に成長した1年齢以降が無難です。

繁殖に成功してもその後の育成まで責任を持つことが大切です。産まれた命を健やかに育て上げる喜びは格別ですので、最後まで気を抜かずお世話しましょう。

まとめ

レオパードゲッコーの繁殖方法について解説しましたが、いかがだったでしょうか?

レオパードゲッコー繁殖ガイドを総括すると、「準備8割、実行2割」と言えるかもしれません。

繁殖前の環境・親個体の準備、交配のタイミングと見極め、産卵・孵化の細心のケア これらの準備を万全にしておけば、あとの繁殖プロセスはスムーズに進みます。命の誕生に100%はありませんが、本記事のポイントを押さえて臨めば繁殖成功率は格段に上がるはずです。

計画的かつ愛情深いアプローチで、レオパードゲッコーの繁殖という一大イベントをぜひ成功させてくださいね!

それではまた、別の記事でお会いしましょう!