【爬虫類展示即売会】気になる爬虫類を一挙に解説!ナミヘビ編

ヘビ
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皆さまこんにちは!ひとしきです。

今回も「爬虫類展示即売会で見かけた爬虫類を一挙解説!」と題して、それぞれの種類について、簡単に解説していきます。

よく知られたものから珍しいものまで、いろいろな爬虫類に出会えるのが展示即売会の魅力ですよね。

「こんな種類も販売されているんだ」

と、驚くこと間違いなし!

今回はナミヘビ編です!

気になる生体があれば、ぜひその生態や飼育方法を調べてみてくださいね。

アオダイショウ (Elaphe climacophora)

アオダイショウ (Elaphe climacophora) は、日本固有の無毒のヘビで、国内で最も大きなヘビの一種です。その穏やかな性格と人間の生活圏での適応力から、「人と共に暮らすヘビ」とも呼ばれています。

基本情報

  • 最大体長: 100~200cm(稀に250cmに達する個体も存在)
  • 寿命: 野生では約10年、飼育下では15年程度。記録では28年生きた例もあります。
  • 食性: 肉食性で、小型哺乳類(ネズミなど)、鳥類やその卵、小型爬虫類、両生類を捕食。幼蛇はトカゲやカエルを好む傾向。
  • 活動時間帯: 昼行性で、主に日中に活動。夜間は岩の隙間や地面の穴などで休息。
  • 棲息域の特徴: 日本全土(北海道、本州、四国、九州)に分布し、森林、農地、堤防、都市部の河川敷など多様。人間の生活圏でもよく見られる。

見た目の特徴

名前に「青」が含まれていますが、実際は灰褐色や緑がかった暗色が一般的。北海道産は「エゾブルー」と呼ばれる青みの強い色合いを持つ個体がいます。成体は不明瞭な縦縞模様を持つが、幼蛇は灰色に褐色の格子模様があり、ニホンマムシと見間違えられることも。頭部は角ばっており、目の後ろに黒い筋が入るのが特徴。細長い体型で、腹部の鱗に側稜があるため垂直面を登ることも可能。

行動学的特徴

アオダイショウは温和で攻撃的ではないものの、刺激を受けると総排出口から臭いを出して威嚇します。樹上性の傾向が強く、木や壁を登ることが可能。鳥類や哺乳類の捕食時には体を巻き付けて締め付け、卵は食道で殻を割って食べます。5~6月に交尾、7~8月に4~17個の卵を産み、約47~63日で孵化します。

まとめ

アオダイショウは、日本全土に広く分布する無毒のヘビで、穏やかな性格と高い適応力を持っています。その見た目は灰褐色や緑がかった体色が特徴で、都市部でも見られることが多いです。昼行性で、主に小型哺乳類や鳥類を捕食し、人間の生活圏に溶け込んで生息しています。

カリフォルニアキングスネーク(Lampropeltis getula californiae)

カリフォルニアキングスネーク(Lampropeltis getula californiae)は、アメリカ西部を中心に生息するナミヘビ科のヘビで、ペットとしても人気の高い種類です。その適応力の高さや飼育のしやすさから、初心者にもおすすめされています。

基本情報

  • 最大体長: 約150cm程度だが、個体によってはそれ以上に成長する場合あり
  • 寿命: 飼育下で平均20~25年と長寿
  • 食性: 完全な肉食性で、小型哺乳類、鳥類、爬虫類。同種または他種のヘビを食べる習性(オフィオファジー)を持つ
  • 活動時間帯: 主に昼行性だが、暑い時期には夜間活動も
  • 棲息域の特徴: アメリカ西部およびバハカリフォルニア半島に広く分布。森林、草原、砂漠など多様な環境に適応

見た目の特徴

黒地に白またはクリーム色の縞模様(バンデッド)が一般的だが、ストライプやアベラントなど模様のバリエーションが多い。光沢のある滑らかな鱗を持ち、名前の由来「Lampropeltis」(ギリシャ語で「光り輝く盾」)を体現。頭部は小さく、首との境目がはっきりせず流線型。

行動学的特徴

毒蛇を捕食するほどの耐毒性があり、コンストリクション(締め付け)によって獲物を仕留める。基本的にはおとなしいが、空腹時や驚かせた場合は噛むこともある。地上性が強いが木登りや水中での活動も可能。卵生で一度に5~12個産む。飼育下では脱走を試みることが多く、管理に注意が必要。

まとめ

鮮やかな模様と穏やかな性質で、初心者から上級者まで人気が高い。多様なモルフも存在し、見た目のバリエーションを楽しめるヘビです。飼育環境と餌の管理をしっかり行えば、長寿かつ健康に育てられます。

サルファスネーク(Spilotes sulphureus)

サルファスネークは、アマゾン地域に生息するナミヘビ科の一種。「アマゾンパッフィングスネーク」という別名を持ち、その色彩や威嚇時の姿が特徴的です。

基本情報

  • 最大体長: 約2~2.5m
  • 寿命: 飼育下で約10~15年
  • 食性: 小型哺乳類、鳥類、爬虫類を捕食する肉食性。飼育下では冷凍マウスなどもOK
  • 活動時間帯: 夜行性で、夜に活発に動き回る
  • 棲息域の特徴: アマゾン熱帯雨林や湿度の高い森林地帯、川沿いに分布。地上棲だが木に登ることも可能

見た目の特徴

緑がかった黄色(硫黄色)を基調とした体色で、カモフラージュ効果が高い。鱗は滑らかで光沢があり、虹色の反射が見られる場合もある。細長い体型で、威嚇時には喉元を大きく膨らませる「パッフィングスネーク」としての特徴が顕著。

行動学的特徴

危険を感じると喉元を膨らませ、鱗を擦り合わせて音を出す威嚇行動を取る。夜行性で視覚と嗅覚を用いて獲物を探索し、締め付けて捕食。木登りや湿地での生活にも対応できるが、湿度が低いと活動が制限される。

まとめ

アマゾンの高湿度環境に適応した大型ナミヘビ。緑がかった黄色と威嚇時の膨らむ姿が印象的です。飼育下では十分な湿度管理と広いスペースが不可欠となります。

サンビームヘビ(Xenopeltis unicolor)

サンビームヘビ(Xenopeltis unicolor)は、その美しい虹色の光沢と独特の生態で知られるヘビです。

基本情報

  • 最大体長: 約100~120cm
  • 寿命: 飼育下で約5~10年
  • 食性: 完全な肉食性で、小型哺乳類、カエル、小型爬虫類を捕食
  • 活動時間帯: 夜行性で、主に夜間に活動
  • 棲息域の特徴: 東南アジア(インドネシア、マレーシア、タイ、中国南部など)の湿地、水田、森林の地表や地中に生息する半地中性

見た目の特徴

光に当たると虹色に輝く鱗が最大の特徴。基本的な体色は黒や濃い茶色で、金属的な印象を与える。体は円筒形で、首のくびれがほとんどない。頭部は扁平で、目が小さく視力は弱い。

行動学的特徴

半地中性で、地表と地中の両方を活動場所とする。夜間に獲物を探し、嗅覚や振動感知で捕捉。首を振って威嚇することはあるが、性格は比較的おとなしい。湿度の高い環境を好むため、飼育下では湿度管理が重要。

まとめ

虹色に輝く鱗が魅力のサンビームヘビ。夜行性や半地中性など独特の生態も相まって飼育の楽しみが多いですが、湿度管理や餌付けの難しさなど、飼育には一定の知識と注意が必要です。

セイブシシバナヘビ(Heterodon nasicus)

セイブシシバナヘビ(Heterodon nasicus)は、北アメリカに生息するナミヘビ科シシバナヘビ属の一種で、そのユニークな外見と行動からペットとしても人気があります。

基本情報

  • 最大体長: 40~80cmほど(最大90cmの報告例も)
  • 寿命: 飼育下で15~20年程度
  • 食性: ヒキガエルや小型爬虫類・両生類、小型哺乳類、鳥類などを捕食。飼育下では冷凍マウスやカエルが主な餌
  • 活動時間帯: 薄明薄暮性(早朝や夕方)だが昼行性の傾向も
  • 棲息域の特徴: 北アメリカ中部~カナダ南部、メキシコ北東部にかけて分布。砂地や草原など乾燥地帯に適応

見た目の特徴

鼻先が上向きに反り返った「猪鼻」が最も特徴的。体型はややずんぐりしており、クリーム色や黄色を基調に暗褐色の斑点模様が散在。腹面は黒地に黄色の不規則な斑紋を持つ。丸い瞳孔で愛らしい顔つき。

行動学的特徴

外敵に襲われると「擬死行動」を行い、仰向けになって完全に死んだように見せる。危険を感じると頭を平たく広げて威嚇音を出すこともあるが、実際に攻撃することは少ない。砂地を掘って潜る行動を好み、秋から冬にかけて冬眠する。

まとめ

愛らしい見た目と擬死行動が特徴的で、ペットとしても人気が高いヘビ。乾燥地帯に適応した習性を持つため、飼育の際は環境づくりを十分に行うことが大切です。

テキサスラットスネーク(Pantherophis obsoletus lindheimeri)

テキサスラットスネーク(Pantherophis obsoletus lindheimeri)は、ナミヘビ科ナメラ属に属する非毒性のヘビで、北米南部を中心に分布しています。その飼育のしやすさや美しい外見から、ペットとしても人気があります。

基本情報

  • 最大体長: 150~200cm程度(最大218cmに達する例も)
  • 寿命: 野生で10~15年、飼育下では20年以上生きることも
  • 食性: 完全な肉食性で、小型哺乳類や鳥類、小型爬虫類、カエルなどを捕食。飼育下では冷凍マウスが主な餌
  • 活動時間帯: 主に夜行性だが、環境によっては昼間も活動
  • 棲息域の特徴: アメリカ南部に広く分布。森林、草原、農地、廃屋など多様な環境に適応。木登りが得意

見た目の特徴

明るい褐色や灰色を基調とし、黒い斑点模様が入る個体が一般的。成長につれて模様が薄れる場合も。リューシスティック(白化個体)は真っ白な体色と青い目が特徴で人気。体は細長くしなやかで、頭部はやや細長い。

行動学的特徴

主にネズミなど小型哺乳類を捕食。木登りが得意で鳥の巣を襲うこともある。性格は比較的穏やかだが、若い個体は威嚇行動を取る場合も。好奇心旺盛で、ケージ内を頻繁に動き回るため脱走対策が重要。

まとめ

体色のバリエーションやリューシスティックの美しさが魅力。穏やかな性格と飼育のしやすさから、初心者にもおすすめされるヘビです。飼育環境を整えることで長期的に健康を保てます。

パインスネーク(Pituophis melanoleucus)

北アメリカに生息する大型のナミヘビ科の一種で、複数の亜種が存在します。その中には、ノーザンパインスネーク、サウザンパインスネーク、ブラックパインスネークなどが含まれます。それぞれの亜種によって特徴が異なりますが、以下に一般的な情報をまとめます。

基本情報

  • 最大体長: 約180~244cmに達する場合もあり、ナミヘビ科では非常に大型
  • 寿命: 飼育下では15~20年生きることが一般的
  • 食性: 肉食性で、小型哺乳類(ネズミなど)、鳥類、卵を捕食
  • 活動時間帯: 昼行性で日中に活発
  • 棲息域の特徴: 北アメリカ東部から南部にかけて分布。乾燥したマツ林や砂地、草原、森林など幅広い環境に適応

見た目の特徴

茶色や黄色を基調に黒や暗褐色の斑点、縞模様などが入り、亜種や個体差によって変化。ブラックパインスネークは全身が黒い。背中の鱗にはキール(突起)があり、荒々しい印象。体は太く力強く、頭部はやや大きめ。

行動学的特徴

地中生活に適応し、巣穴を掘る能力が高い。威嚇時には体を膨らませたり喉を膨らませて「シュー」という大きな音を出す。主に地上で活動し、小型哺乳類や鳥類を捕食。比較的おとなしい個体も多いが、大きさゆえに飼育には十分なスペースと知識が必要。

まとめ

大型で力強い体と荒々しい印象が魅力。地中掘りや威嚇行動など野生に近い生態が見られる一方、飼育にはスペースや適切な管理が欠かせません。

パラダイストビヘビ (Chrysopelea paradisi)

パラダイストビヘビ (Chrysopelea paradisi)は、東南アジアを中心に生息する樹上性のヘビで、「空飛ぶヘビ」として知られています。その独特な滑空能力や美しい体色から注目される種です。

基本情報

  • 最大体長: 約1.2m
  • 寿命: 野生・飼育下ともに10年以上
  • 食性: 肉食性で、樹上のヤモリやトカゲ、カエル、小型の鳥類などを捕食
  • 活動時間帯: 昼行性で日中に活動
  • 棲息域の特徴: 東南アジアの熱帯雨林。樹上で生活し、地上にはあまり降りない

見た目の特徴

緑色を基調とし、黒い模様が入り、背中には赤や黄色の斑点がある個体も。細長く軽量な体と扁平な頭部。鱗は光沢があり、カラフルな外見が特徴。

行動学的特徴

肋骨を広げ、体を扁平にして滑空する能力があり、枝から枝へ飛び移ることができる。滑空距離は最大で約100mに達するとも。弱い毒で獲物を麻痺させるが、人間には無害。捕食や逃避行動に滑空を用いる。

まとめ

「空飛ぶヘビ」の名で知られるように、滑空能力と美しい体色が魅力。東南アジアの熱帯雨林に生息し、昼行性で樹上生活が主体です。

ヒバカリ (Hebius vibakari)

ヒバカリ (Hebius vibakari) は、日本を中心に生息する小型の無毒ヘビ。名前の由来は「噛まれると命はその日限り」という迷信ですが、実際には無毒で人に危害は加えません。

基本情報

  • 最大体長: 40~65cm
  • 寿命: 野生で約6~8年、飼育下では10年以上生きる場合も
  • 食性: 小型のカエルやオタマジャクシ、魚、ミミズなどを捕食
  • 活動時間帯: 早朝や夕方などの薄暗い時間を好む。曇天や雨天時は日中も活動
  • 棲息域の特徴:本州、四国、九州、屋久島、壱岐、隠岐などに分布。水田や湿地、川辺など湿った環境を好む

見た目の特徴

淡褐色から濃褐色の背面に、頭部から頸部にかけて白や淡黄色の「襟」のような斑紋がある。腹面は黄白色で、両側に黒い小斑点が並ぶ。首のくびれが目立たず、滑らかな印象を与える。

行動学的特徴

臆病でおとなしい性格。地表でカエルやミミズなどを探し回る。暑さに弱く、真夏には活動が減る。威嚇のために頭を三角形に広げることがあるが、実際には滅多に攻撃しない。

まとめ

日本の湿地や水辺で見られる小型ヘビ。地味な体色だが首元の白い斑紋が特徴的で、非常に温和。水田などで比較的見つけやすい身近な存在といえます。

ブラックラットスネーク(Pantherophis obsoletus)

ブラックラットスネーク(Pantherophis obsoletus)は、北アメリカに広く分布するナミヘビ科の一種で、適応力の高さと穏やかな性格から飼育者に人気のあるヘビです。

基本情報

  • 最大体長: 120~180cm程度だが、稀に200cmを超える個体も
  • 寿命: 野生で10~15年、飼育下では20年以上
  • 食性: 完全な肉食性で、小型哺乳類(主にネズミ)、鳥類、卵、小型爬虫類などを捕食
  • 活動時間帯: 主に昼行性だが、気温や環境で夜間活動も
  • 棲息域の特徴: 北アメリカ東部~中部。森林、農地、湿地、都市部近郊でも見られる。木登りが得意

見た目の特徴

成体は光沢のある黒色が全身を覆う。腹部には白や灰色の模様が残ることが多い。若い個体は灰色や茶色の地色に黒斑点を持ち、成長とともに黒一色に変化。細長い筋肉質の体で、頭部はやや細長い。

行動学的特徴

木登りが得意で鳥の巣を襲うことも。締め付けで獲物を捕らえる。一般的に穏やかでハンドリングにも慣れやすいが、野生個体は警戒心を示す場合も。活動的で地上や樹上、建物内など移動範囲が広い。

まとめ

ブラックラットスネークは、その光沢のある黒い体色と穏やかな性格、飼育のしやすさから、多くの爬虫類愛好家に人気のあるヘビです。特にその成長過程での体色の変化や、木登りを含む多様な行動が観察できる点が魅力です。

フロリダブルーガータースネーク(Thamnophis sirtalis similis)

フロリダブルーガータースネーク(Thamnophis sirtalis similis)は、アメリカ合衆国に生息するガータースネークの一亜種で、美しい青い体色が特徴的なヘビです。

基本情報

  • 最大体長: 60~100cm
  • 寿命: 飼育下では10年以上
  • 食性: カエル、ミミズ、小型の魚類、鳥類、爬虫類などを捕食。飼育下では冷凍マウスやドジョウも与えられる
  • 活動時間帯: 昼行性で、日中に活発
  • 棲息域の特徴: フロリダ州を中心に、湿地や池、川沿いなどの水辺に生息。森林や草地でも見られることがある

見た目の特徴

明るい青いストライプ模様がサイドに走り、背中には黒や暗褐色の模様が入る。青の発色には個体差があり、淡いものから濃いものまでさまざま。体型は細長く、頭部は小さめ。

行動学的特徴

攻撃的ではなく、比較的おとなしい性格。ただし野生個体は素早く逃げることが多い。活発に動き回り、水中での捕食が得意。危険を感じると体を平たくし、大きく見せる行動を取るが噛みつくことは少ない。

まとめ

鮮やかな青い体色と温和な性格が魅力のガータースネーク。湿地帯を中心とする環境に適応し、水中での捕食行動が観察できる。初心者にも扱いやすく、適切なケージサイズや湿度管理を意識すれば飼育がしやすい。

ミズコブラモドキ(Hydrodynastes gigas)

ミズコブラモドキ(Hydrodynastes gigas)は、ナミヘビ科に属する大型のヘビで、南米を中心に生息しています。その名前の通り、コブラのように首元を広げる威嚇行動が目を引きます。

基本情報

  • 最大体長: 1.5~2.7m
  • 寿命: 飼育下で12~20年程度
  • 食性: 魚類、両生類(カエル等)、小型哺乳類、鳥類、爬虫類を捕食。飼育下では冷凍マウスや魚も食べる
  • 活動時間帯: 主に昼行性
  • 棲息域の特徴: ブラジル、アルゼンチン、パラグアイ、ボリビア、スリナムなどの熱帯雨林や湿地帯。半水棲で泳ぎが得意

見た目の特徴

茶色やオリーブグリーンが基調で、暗色の縞模様を持つ。最大2.7mに達する個体も。コブラのように首元を広げるフード状の構造を威嚇時に展開し、体を大きく見せる。

行動学的特徴

首元のフードを広げて威嚇するが、実際は弱毒性で致命的な危険は少ない。水辺で魚やカエルを積極的に捕食し、水中での移動を得意とする。興奮すると攻撃的になることもあるが、慣れるとハンドリングが可能。

まとめ

大型で迫力のある見た目に加えて、水辺での生態やコブラ風の威嚇行動が興味深いヘビ。見た目の美しさとユニークな行動から、ペットとしても人気がありますが、飼育には広いスペースと適切な湿度管理が必要で、扱いには注意が求められます。

ミドリタマゴヘビ(Dasypeltis gansi)

ミドリタマゴヘビ(Dasypeltis gansi)、アフリカ大陸に分布し、鳥の卵だけを食べるという極めて特異な食性を持つヘビ。別名ガンスタマゴヘビとも呼ばれます。

基本情報

  • 最大体長: 60~100cm
  • 寿命: 約10年
  • 食性: 鳥類の卵のみを食べる完全な卵食性。卵殻を胃の中で砕き、中身を吸収した後に殻だけを吐き出す
  • 活動時間帯: 夜行性で、夜間に卵を探し回る
  • 棲息域の特徴: アフリカのサバンナや低木林、乾燥地帯。雨季と乾季がはっきりした地域に適応

見た目の特徴

茶褐色や緑褐色を基調とし、白い斑紋が背に帯状に並ぶ。頭部は小さく、顎が大きく開く構造。牙がなく毒も持たないため人間には無害。

行動学的特徴

卵を丸呑みして殻だけを吐き出す特異な食性が最大の特徴。危険を感じると鱗を擦り合わせて音を立てる威嚇行動をする。卵生で、乾季が終わる頃に繁殖活動を行います。産卵後は、卵を保護する行動は見られません。

まとめ

卵だけを食べるという珍しい習性を持つユニークなヘビ。アフリカの乾燥地帯に広く分布し、独特の顎の構造や威嚇行動が見られます。

メキシカンブラックキングスネーク(Lampropeltis getula nigrita)

メキシカンブラックキングスネーク(Lampropeltis getula nigrita)は、その美しい黒い体色と飼育のしやすさから、爬虫類愛好家の間で非常に人気の高いヘビです。

基本情報

  • 最大体長: 120~150cm程度
  • 寿命: 飼育下では15~20年
  • 食性: 小型哺乳類、鳥類、爬虫類。同種または他種のヘビを食べる習性(オフィオファジー)を持つ
  • 活動時間帯: 主に昼行性だが、暑い時期には夜行性になる場合も
  • 棲息域の特徴: メキシコ北西部の乾燥地帯や半砂漠地帯。適応力が高く、森林や草原などでも見られる

見た目の特徴

全身が光沢のある真っ黒の鱗に覆われており、一部個体では顎付近にわずかな白模様が見られる場合もある。鱗は滑らかで金属的な輝きを放つことがある。頭部は小さめで首の境目が目立たない。

行動学的特徴

毒蛇をも捕食できる耐毒性を持つ。基本的にはおとなしく、個体差はあるが初心者にも飼いやすい。好奇心旺盛で脱走を試みやすいので、飼育環境の管理が重要。

まとめ

美しい漆黒の体色と温和な性質、飼育のしやすさから人気が高い。飼育環境や餌の管理を適切に行えば、長期飼育にも向いており幅広い層に好まれるヘビです。

ヨナグニシュウダ(Elaphe carinata yonaguniensis)

ヨナグニシュウダ(Elaphe carinata yonaguniensis)は、日本の与那国島にのみ生息する日本固有の亜種で、ナミヘビ科ナメラ属に分類される大型のヘビです。

基本情報

  • 最大体長: 120~200cmほどだが、最大240cmに達する個体も
  • 寿命: 正確には不明だが10年以上生きると推定
  • 食性: 完全な動物食で、ネズミ、小鳥、トカゲ、カエル、他のヘビなど幅広く捕食
  • 活動時間帯: 主に昼行性だが、気温や状況次第で夜間も活動
  • 棲息域の特徴: 与那国島の湿地や森林、草地、廃屋など多様な場所に適応。特に湿地帯や立体的環境を好む

見た目の特徴

淡褐色、緑褐色、灰色など個体差がある。黒や褐色の斑模様が全体に入り、最大で2mを超えることも。メスの方が大きくなる傾向。目つきが鋭く、捕食者としての迫力を感じさせる。

行動学的特徴

貪欲な捕食者で、他のヘビを捕食する例もあることから「キングラットスネーク」と呼ばれることも。地上だけでなく樹上や廃屋などにも進出し、若い個体は樹上活動が活発。神経質で荒い性格との評判があるが、個体差あり。

まとめ

日本最大級のヘビで、限定的な地域にのみ生息するため希少性も高い。迫力ある見た目と多様な捕食行動が特徴で、与那国島の生態系において重要な存在です。

まとめ

今回はナミヘビに限定してご紹介しましたが、いかがだったでしょうか?

ナミヘビはおとなしく飼育しやすい種類が多い反面、卵しか食べない種類や、2mを超える大型種もいるため、飼育を始める前に情報収集をしっかりしておくと安心です。

今回は解説から省きましたが、会場ではコーンスネークやミルクスネークのモルフが非常にたくさん販売されており、人気の高さが伺えました。

爬虫類の展示即売会はほぼ毎月どこかで開かれており、近所のショップでは見かけないレア種との出会いも魅力の一つです。興味のある方はぜひ足を運んでみてください!

それではまた、別の記事でお会いしましょう!