【爬虫類展示即売会】気になる爬虫類を一挙に解説!ヤモリ・トカゲモドキ編

ヤモリ・トカゲモドキ
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皆さまこんにちは!ひとしきです。

今回も「爬虫類展示即売会で見かけた爬虫類を一挙解説!」と題して、それぞれの種類について、簡単に解説していきます。

よく知られたものから珍しいものまで、いろいろな爬虫類に出会えるのが展示即売会の魅力ですよね。

「こんな種類も販売されているんだ」

と、驚くこと間違いなし!

今回はヤモリ・トカゲモドキ編です!

気になる生体があれば、ぜひその生態や飼育方法を調べてみてくださいね。

オオバクチヤモリ(Geckolepis maculata)

オオバクチヤモリ(Geckolepis maculata)はウロコヤモリ属に分類されるユニークなヤモリで、その特徴的な外見と行動が注目されています。

基本情報

  • 最大体長: 約14~15cm
  • 寿命: 約5~7年
  • 食性: 昆虫食が中心(コオロギ、ミールワームなど)。飼育下では昆虫ゼリーや人工飼料を与えることもある
  • 活動時間帯: 夜行性
  • 棲息域の特徴: マダガスカル北部に分布し、森林や人家周辺など湿度の高い環境を好む。樹上性または住家性である

見た目の特徴

全身を覆う大きな鱗が大きなポイントです。魚の鱗のような金属光沢があり、英名では「Golden Fish Scaled Gecko」と呼ばれることもあります。外敵に襲われると鱗が簡単に剥がれ落ち、防御機構として機能するのがとても特徴的です。剥がれた鱗は脱皮に伴い再生されます。
体色は淡い茶色や灰色など保護色になりやすい地味な色合いで、光沢のある鱗が独特の美しさを放ちます。丸みを帯びた体型で、短い手足と滑らかな尾を持ち、全長14~15cmほどの中型ヤモリです。

行動学的特徴

警戒心が強く、外敵に捕まれたり強い刺激を受けたりすると鱗を剥がして身を守ります。鱗が剥がれても再生するためダメージは少なく、夜行性のため夜間に活発に活動して昆虫を捕食します。樹上性ゆえ高さのある環境を好む一方、動きが素早くハンドリングにはあまり向きません。観察を楽しむタイプのヤモリといえるでしょう。

まとめ

外見のインパクトが強いオオバクチヤモリは、その特殊な鱗と防御行動が最大の魅力。湿度や温度管理には気を配り、ストレスを与えない飼育環境を整えることが大切です。

グランディスヒルヤモリ(Phelsuma madagascariensis grandis)

グランディスヒルヤモリ(Phelsuma madagascariensis grandis)はヒルヤモリ属のなかでも最大種で、美しい体色と昼行性の習性から非常に人気があります。

基本情報

  • 最大体長: 約25~30cm
  • 寿命: 約10~15年(飼育環境によってはさらに長生きする場合も)
  • 食性: 雑食性(昆虫、節足動物、果実、花の蜜など)
  • 活動時間帯: 昼行性
  • 棲息域の特徴: マダガスカル島東部に分布。森林や人家周辺の樹上で生活し、高温多湿の環境を好む

見た目の特徴

体色はエメラルドグリーンが基調で、背中に赤い斑点や模様が点在しています。赤が濃い個体は「クリムゾン」や「フレイム」と呼ばれ、美しい発色が人気の理由です。サイズは30cm近くに達することもあり、ヒルヤモリの中では最大級。吸盤状の指先をもつため、ガラス面でも登ることができます。

行動学的特徴

昼間に活発で、紫外線が必要です。昆虫や果実などを食べ、ガラス面でも自由に動き回る運動能力があります。一方で縄張り意識が強く、特にオス同士を同居させると激しい争いが起きることがあるため、単独飼育が基本です。警戒心が強く動きが素早いため、ハンドリングには注意が必要。逃げ足が速いので脱走対策も大切です。

まとめ

美しい見た目と昼行性のため観察しやすく、飼育の醍醐味を味わえるヤモリです。ただし縄張り意識や動きの速さから、飼育環境のセッティングや管理には十分配慮する必要があります。

ジャイアントゲッコー(Rhacodactylus leachianus)

ジャイアントゲッコー(Rhacodactylus leachianus)は世界最大級のヤモリとして知られ、大きさや独特の外見、性格から非常に人気があります。

基本情報

  • 最大体長: 約40cm(尾を含む)
  • 寿命: 約15~20年(飼育下)
  • 食性: 雑食性(昆虫、小型爬虫類、果物など)
  • 活動時間帯: 夜行性
  • 棲息域の特徴:ニューカレドニアの森林地帯に生息。高湿度を好み、樹上生活に適応している

見た目の特徴

全長40cm・体重200~300gほどの「世界最大ヤモリ」。体は筋肉質で、尾も太く短いのが特徴です。皮膚は柔らかく、触ると「もちもち」していると評されます。
体色や模様は個体差があり、緑、茶、灰色など多彩。「グランテラ」や「ヘンケリー」といった産地ごとに異なる模様や色彩が見られます。
大きな目は金色や銀色に輝き、夜行性に適した造りです。

行動学的特徴

夜行性で夜になると活動し、昆虫や果物、小動物などを捕食します。縄張り意識が強いので、オス同士の同居は基本的に避けるべきです。個体によって性格の幅が広く、おとなしくハンドリングしやすい個体もいれば、警戒心が強く威嚇することも。求愛や威嚇のときに低い声で鳴く点もユニークです。

まとめ

「至高のヤモリ」と呼ばれるほど魅力的なジャイアントゲッコーですが、高湿度管理やスペース確保などの飼育難易度はやや高めです。初心者でも飼育は可能ですが、性格や生態をよく理解したうえで準備を整えることが大切です。

スジヘラオヤモリ (Uroplatus lineatus)

スジヘラオヤモリ (Uroplatus lineatus) は、マダガスカルに生息するヘラオヤモリ属の一種で、細長い体型と巧妙な擬態で知られています。

基本情報

  • 最大体長: 約25cm
  • 寿命: 推定10年ほど(飼育下)
  • 食性: 昆虫食
  • 活動時間帯: 夜行性
  • 棲息域の特徴: マダガスカルの森林、特に竹林やヤシ類の枯れ葉が多い場所に生息。擬態能力で捕食者から身を守る

見た目の特徴

スジヘラオヤモリは細長い体に暗色のストライプ模様をもち、竹や枯れ葉にそっくりな姿をしています。平らで広がった尾の縁にはヒダ状の構造があり、葉や樹皮の一部に見えるように進化しており、擬態の一部として機能します 。
色合いは褐色から暗褐色までさまざまで、目の上にはまつげ状の突起があることも特徴的です。

行動学的特徴

昼間は竹や枯れ葉に擬態して動かず隠れ、夜になると昆虫を捕食します。危険時には擬態を維持して固まることが多いですが、場合によっては体を広げて威嚇することも。
繁殖に関する詳細な生態はまだ十分に解明されていません 。

まとめ

高い擬態能力を備えたスジヘラオヤモリは、マダガスカルならではのユニークな進化を象徴する存在。昼間の姿勢や夜間の捕食行動など、観察のしがいがある魅力的なヤモリです。

スベヒタイヘラオヤモリ (Uroplatus henkeli)

スベヒタイヘラオヤモリ (Uroplatus henkeli) は、マダガスカルのヘラオヤモリ属で、樹皮への高度な擬態能力が特徴です。

基本情報

  • 最大体長: 約26cm(尾を含む)
  • 寿命: 推定10~15年ほど(飼育下)
  • 食性: 動物食(昆虫や小型爬虫類など)
  • 活動時間帯: 夜行性
  • 棲息域の特徴: マダガスカル北部(ノシベ島など)に生息。やや乾燥した森林の低めの樹木や幹で生活する。

見た目の特徴

全体的に平らで樹皮そっくりの模様や苔状の斑紋をもち、尾はヒダ状の構造で完全に枯れ枝や樹皮に擬態しています。吻端が長く滑らかな額の形から「スベヒタイ(滑額)」と呼ばれ、眼部までの傾斜が滑らかで突起がないことが特徴です。
大きな目を持ち、虹彩がオレンジやピンク色を帯びる個体も存在します。

行動学的特徴

昼間は頭を下にして静止し、樹皮になりきって捕食者の目を欺きます。夜になると昆虫などを捕食しに動き出し、枝から飛び降りて獲物を狩ることも。危険を感じると体を広げて威嚇したり、擬態を維持してやりすごすなど多彩な防御手段を持っています。

まとめ

ヘラオヤモリ属らしい高度な擬態行動を示すスベヒタイヘラオヤモリ。見た目のインパクトと生態の両面で、マダガスカルの独自進化を感じられるヤモリです。

スターリーゲッコー(Cnemaspis vangoghi)

スターリーゲッコー(Cnemaspis vangoghi)は、インドの西ガーツ山脈で発見された新種の小型ヤモリで、名前はヴィンセント・ヴァン・ゴッホの「星月夜(The Starry Night)」を連想させる模様に由来します。

基本情報

  • 最大体長: 約7.5cm
  • 寿命: 推定5~10年
  • 食性: 昆虫食
  • 活動時間帯: 涼しい時間帯を中心に活動
  • 棲息域の特徴: インドのタミル・ナードゥ州にある西ガーツ山脈の岩場や石の隙間に生息

見た目の特徴

オスは灰青色の体色に淡い青い斑点や縞模様が散在し、まさに星空を思わせる印象。この模様が「星空」を連想させるため、「スターリーゲッコー」という名前が付けられました。一方メスは茶色を基調にクリーム色や黒、濃茶のモザイク模様でオスに比べるとやや地味な印象です。
オスの派手な模様は繁殖や縄張りアピールの意味合いが強いと考えられています。

行動学的特徴

小型ヤモリには珍しく、部分的に昼間も活動が観察されています。岩や石の間に隠れ、体温調節や捕食者からの防御を行います。オスはメスへのアピールや他のオスとの争いに、頭を振ったり舌を出したりする動作を見せることがあります。

まとめ

美しい模様とユニークな生態が魅力的な新種ヤモリ。性的二形のはっきりした色彩や、昼行性が混ざる習性など、他種との比較でも面白いポイントが多いヤモリです。

ソメワケササクレヤモリ(Paroedura picta)

ソメワケササクレヤモリ(Paroedura picta)は、マダガスカル原産で、ペットとしても人気が高い地表性のヤモリです。飼育のしやすさや愛らしい姿から、愛好家や研究者の注目を集めています。

基本情報

  • 最大体長: 約15~18cm
  • 寿命: 約10~15年(飼育下)
  • 食性: 昆虫食(コオロギ、ミルワームなど)
  • 活動時間帯: 夜行性
  • 棲息域の特徴: マダガスカル島の乾燥した森林や草原に生息し、地表や落ち葉の下に隠れることが多い

見た目の特徴

茶色やクリーム色を基調に、不規則な斑紋や縞模様が全身に入ります。短く太い尾は脂肪を蓄える機能があり、体調管理の指標にもなります。大きな目を持ち、虹彩は金色や茶色で、夜行性に適した縦長の瞳孔を持っています。皮膚はザラザラして、乾燥地帯向けの特徴が顕著です。

行動学的特徴

夜行性で、暗くなると地面を這い回りながら餌を探し、昆虫を捕食します。動きは比較的ゆっくりで、慎重に行動する傾向があります。危険を感じた際には尾を振って威嚇したり、自切して注意をそらす行動を取ることも。繁殖期にはオスの求愛行動が見られ、メスは2個の卵を産むのが一般的です。

まとめ

初心者でも比較的飼育しやすい種で、愛らしい見た目と行動が魅力。マダガスカルの環境に適応した夜行性や砂地での隠れ行動など、生態の多様性を観察できるヤモリです。

トッケイヤモリ (Gekko gecko)

トッケイヤモリ (Gekko gecko) は、東南アジアから東アジア一帯に広く分布する大型のヤモリです。鮮やかな体色や大きな鳴き声、気性の荒さが特徴として知られています。

基本情報

  • 最大体長: 25~35cm
  • 寿命: 約5~10年(飼育下で10年以上生存する個体も)
  • 食性: 肉食性(主に昆虫、小型哺乳類や小型爬虫類を食べることもある)
  • 活動時間帯: 夜行性
  • 棲息域の特徴:東南アジア~東アジアの森林地帯に分布。高湿度を好み、樹木や岩場の隙間に隠れる

見た目の特徴

青灰色の体に橙や赤い斑点が散在し、尾の部分では帯状になることもあります。個体によっては斑点の色や配置が異なり、観賞用としての魅力を高めています。
頭部は大きく三角形で、四肢や尾もしっかりと太め。瞳は縦長で金色・銀色などに輝き、夜行性に適応した視覚を持ちます。

行動学的特徴

「トッケイ!トッケイ!」と鳴く独特の声で知られ、特にオスが求愛や縄張りアピールに用います。
気性が荒く攻撃的になりやすいため、飼育下でのハンドリングには注意が必要です。不用意に手を近づけると、強い力で噛みつくことがあり、成長した個体では出血を伴うこともあります。そのため、飼育時には皮手袋や軍手を使用することが推奨されます。オス同士の同居はほぼ不可能で、単独で生活するケースが一般的です。

まとめ

非常に美しい体色と迫力ある鳴き声が魅力ながら、性格が荒く噛まれると怪我をする危険もあるため初心者向けではありません。十分な知識と設備を整えて飼育を楽しむタイプのヤモリです。

ナメハダタマオヤモリ (Nephrurus levis)

ナメハダタマオヤモリ (Nephrurus levis) はオーストラリア固有のヤモリで、滑らかな皮膚と球状の尾が名前の由来です。砂漠や荒地に生息し、乾燥環境への適応が顕著にみられます。

基本情報

  • 最大体長: 約12~13cm
  • 寿命: 約7~10年(飼育下)
  • 食性: 昆虫食
  • 活動時間帯: 夜行性
  • 棲息域の特徴: オーストラリア中部の砂漠や荒地に生息し、乾燥した環境に適応している

見た目の特徴

乾燥した砂漠環境に適応し、皮膚に棘状の突起がなく「なめらか」なのが大きな特徴です。体色は黒紫~茶褐色で、背に白いスポットが入る個体も。
尾は短く、先端が球状になっており、「玉尾(タマオ)」という名前の由来となっています。大きな目を持ち、虹彩は黒や灰色で、夜行性に適した縦長の瞳孔を持っています。

行動学的特徴

夜行性で、夕方から夜にかけて地表を歩き回り昆虫を捕食します。動きは比較的ゆっくりで、慎重に行動する傾向があります。砂地に自分で巣穴を掘り、日中はそこで休息。危険時には尾を振って威嚇したり、自切することもあります。
繁殖期にはオスがメスの頭部を噛むなどの求愛行動を見せ、1回に2個の卵を産むことが多いです。

まとめ

ナメハダタマオヤモリは、独特の外見と砂漠環境への適応が魅力的で、ペットとしても人気があります。砂漠の過酷な環境を再現できるかが飼育のポイントであり、温度や湿度の管理に気を配ることが大切です。

ハイナントカゲモドキ (Goniurosaurus hainanensis)

ハイナントカゲモドキ (Goniurosaurus hainanensis) は、中国海南島に生息するトカゲモドキ属の一種。臆病な性格と暗色を基調とした美しい体色が特徴です。

基本情報

  • 最大体長: 約16~20cm
  • 寿命: 約10~20年
  • 食性: 肉食性(主に昆虫や節足動物)
  • 活動時間帯: 夜行性
  • 棲息域の特徴: 中国海南島南東部に分布。湿潤な熱帯雨林や洞窟周辺の涼しい環境を好む

見た目の特徴

全体が黒や濃い紫色で、背には淡い帯状模様が入り、目は鮮やかな赤い虹彩を持ちます。赤黒い目は「悪魔的」とも形容される美しさを持ち、その「紅い目」が暗闇で光を反射すると非常に印象的です。しなやかな細長い体型で、滑らかな皮膚には小さな結節が点在しています。

行動学的特徴

夜行性で、夜になると活動して獲物を探します。非常に臆病な性格で、シェルターや洞窟の奥深くに隠れることが多いです。また湿度の低下に弱く、ストレスを感じやすいので注意が必要。縄張り意識も強く、特に繁殖期には同居で争いが起きる場合があるため、飼育下では単独飼育が安定しやすいです。

まとめ

赤黒い目と暗色の体が魅力的なトカゲモドキですが、繊細な性格ゆえ飼育には丁寧な環境づくりが必要です。しっかりとした湿度管理と隠れ家の確保が重要なポイントです。

ヘルメットゲッコー(Tarentola chazaliae または Geckonia chazaliae)

ヘルメットゲッコー(Helmet Gecko)は、アフリカ北西部に分布する小型ヤモリです。独特のヘルメット状の頭部が人気で、初心者からベテランまで幅広い層に親しまれています。

基本情報

  • 最大体長: 約9~10cm
  • 寿命: 5~10年
  • 食性: 肉食性(主に昆虫や節足動物)
  • 活動時間帯: 夜行性
  • 棲息域の特徴: モロッコ、モーリタニア、西サハラの砂漠地帯の岩場や地面に穴を掘って生活する

見た目の特徴

大きな頭部がヘルメットのように見えることが和名の由来です。後頭部がややフリル状になっており、ずんぐりとした体型と相まってユニークな印象を与えます。
赤褐色や黄土色、灰色などさまざまな保護色をもち、個体差が大きいのが特徴。

行動学的特徴

夜間に活動し、昼間は岩陰や掘った穴の中で休むことが多いです。飼育下でもシェルターや隠れ場所を用意すると安心して過ごせます。
地面で生活する地表性で岩場や砂地を移動するのが得意です。壁を登る能力もありますが、他のヤモリほど頻繁には登りません。比較的おとなしい性格でハンドリングもしやすい傾向にあり、初心者にも扱いやすい種として知られています。

まとめ

ヘルメットゲッコーは、小型でかわいらしく、飼育難易度も低めなことから入門種として人気です。ただし、砂漠地帯の生息種なので乾燥気味の飼育環境と温度管理は意識しましょう。

モニリスビロードヤモリ (Oedura monilis)

モニリスビロードヤモリ (Oedura monilis) は、オーストラリア東部に分布するビロードヤモリ属の一種です。美しい模様と柔らかいビロード状の皮膚をもつことから人気を集めています。

基本情報

  • 最大体長: 全長約20cm
  • 寿命: 約10~15年
  • 食性: 昆虫食
  • 活動時間帯: 夜行性
  • 棲息域の特徴: オーストラリア東部(ニューサウスウェールズ州北東部、クイーンズランド州東部)のやや乾燥した森林や岩場に生息。樹上生活がメインで、木の隙間や岩の裂け目を隠れ家とする

見た目の特徴

背面には黒く縁取られた白い眼状斑が並び、周囲には黄色い斑点が散在します。光を当てると鮮やかさが際立ち、ビロードのような質感の皮膚が独特の光沢を放ちます。幼体は全身が黒褐色で、眼状斑のコントラストがより鮮やかに見えます。
尾は太く丈夫で脂肪を蓄える機能を持っており、切れた場合でも再生が可能です。

行動学的特徴

夜になると樹上や岩場を這い回りながら餌を探し、昆虫を捕食します。動きは比較的ゆっくりで、慎重に行動する傾向があります。危険時には尾を振って威嚇したり、自切することも。繁殖期にはメスが安全な場所に卵を産み、60日ほどで孵化した鮮やかな幼体が誕生します。

まとめ

ビロードのような手触りの皮膚と鮮やかな模様が魅力のモニリスビロードヤモリ。樹上性のヤモリ特有の行動パターンと、美しい見た目が飼育や観察の大きな楽しみになります。

ヨツメヒルヤモリ(Phelsuma quadriocellata)

ヨツメヒルヤモリ(Phelsuma quadriocellata)は、マダガスカルの森林地帯に生息する小型ヒルヤモリで、昼行性ヤモリとして飼育・観察のしやすさから人気があります。

基本情報

  • 最大体長: 約8~12cm
  • 寿命: 約5~10年
  • 食性: 昆虫が主食だが、果物系の人工餌も好む
  • 活動時間帯: 昼行性
  • 棲息域の特徴: マダガスカル東部の森林地帯に広く分布。樹上棲で、人家周辺でも見られる

見た目の特徴

体色は明るい緑で、背中には赤い斑点や模様が散在し、尾が青みがかった個体も。名前の由来となっている「四つ目」と呼ばれる黒斑点は前脚の付け根付近にあり、捕食者を欺く擬態の一種と考えられています。小柄でスリムな体型をしており、樹上生活に適した形状です。

行動学的特徴

昼行性で高い運動能力を持ち、枝や葉の上を軽快に動きながら昆虫を捕らえます。警戒心が強く素早い動きをするため、ケージの隙間などには注意が必要です。オス同士の同居は争いの原因になるので避けた方が良いでしょう。
小さいながらも美しく活動的で、観察のしがいがあるヤモリです。

まとめ

ヨツメヒルヤモリは、昼間の観察が楽しめるヒルヤモリ属らしい一種です。派手な体色と模様が魅力的ですが、運動神経が良く脱走に注意する必要があります。単独飼育を基本とし、紫外線ライトや餌のバリエーションなど環境面に配慮しましょう。

まとめ

今回はヤモリ・トカゲモドキに限定してご紹介しましたが、いかがだったでしょうか?

ヤモリやトカゲモドキは大きくてつぶらな瞳が特徴でかわいらしく、初心者にも飼いやすい種類が多いです。国内CB(飼育繁殖個体)が多く、安心して飼育を始められますね。

展示即売会の会場ではやはり圧倒的にレオパードゲッコーが多く、実にさまざまなモルフが並んでいました。新たなモルフが次々と作出されていて、美しい色合いの個体が非常に多かったです。
クレステッドゲッコーやニシアフリカトカゲモドキも人気の種類として多く見かけました。

爬虫類の展示即売会はほぼ毎月どこかで開かれており、近所のショップでは見かけないレア種との出会いも魅力の一つです。興味のある方はぜひ足を運んでみてください!

それではまた、別の記事でお会いしましょう!