皆さまこんにちは!ひとしきです。
今回は、緑の体色が非常に美しい「グランディスヒルヤモリの生態」について、解説していきます。
グランディスヒルヤモリは、実は私が、飼育したい爬虫類No.1のヤモリなんです。
その美しい見た目と堂々たるサイズ感から、ヤモリの中でも特に人気の高い種類ですね。マダガスカルヒルヤモリとも呼ばれ、マダガスカルの熱帯森林で進化を遂げたこの種は、昼間に活動する珍しいヤモリとして注目されています。
本記事では、グランディスヒルヤモリの基本情報、生息環境と行動の特徴、繁殖について、詳しく解説していきます。
「グランディスヒルヤモリってどんなヤモリ?」
「昼間に活動するヤモリって珍しい!どんな生態してるの?」
といった疑問にお答えできる内容となっております!
ぜひ、この記事を通じてグランディスヒルヤモリの奥深い魅力を感じてください!
グランディスヒルヤモリの飼育環境についてはこちら!【飼育環境の解説】珍しい昼行性ヤモリ!グランディスヒルヤモリを飼育する際に守るべき5つのポイントを解説!
グランディスヒルヤモリの飼育方法についてはこちら!【飼育方法ガイド】これを知れば安心!グランディスヒルヤモリの飼育方法と注意点について詳しく解説!
基本情報

- 学名:Phelsuma madagascariensis grandis
- 英名:Madagascar Giant Day Gecko
- 分類:ヤモリ科、ヒルヤモリ属
- 分布:マダガスカル北部~北東部、またアメリカに帰化集団が存在
- 活動時間帯:昼間
- 最大体長:約25~30cm
- 平均寿命(野生下):約5~8年程度
- 平均寿命(飼育下):10~15年
特徴
グランディスヒルヤモリは、体全体が鮮やかなエメラルドグリーンを基調とし、眉間や背中に赤い模様(V字型や不規則な水玉模様)が入る個体が多いです。亜種によっては赤い模様の配置や濃淡が異なります。
野生ではこれらのカラーパターンが森林の緑や影と融合することで、巧妙なカモフラージュ効果を発揮します。また相手に対して威嚇効果を持つこともあるため、同域内での競争やテリトリー争いにおいても重要な役割を果たしています。
また昼行性で昼間に活動することから、他の夜行性爬虫類とは異なる時間帯に活動することで競争を回避していると考えられています。
生息環境と行動学的特徴

グランディスヒルヤモリは、マダガスカルの固有種で、マダガスカルの豊かな熱帯森林や低木林、岩場に生息しています。
樹上生活を基本とし、森林の中で木々の隙間や葉陰、樹皮の割れ目などを利用して隠れたり、日光浴を行ったりします。
食性
森林内の昆虫や小型無脊椎動物を捕食し、果実や花の蜜も摂取していると報告されています。
飼育下では、主にコオロギやデュビア、ミルワームなどの生餌に加え、昆虫ゼリーや果実ペーストなども与えることで、カルシウム吸収を促しながらバランスの取れた食事が可能です。
行動学的特徴
- 昼行性で昼間に活動する
- 尾を自切することがある。尾は再生するが、完全に元通りの形や模様には戻らない
- 趾下薄板(しかはくばん、吸盤状の指先のこと)を持ち、壁やガラスを自由に登る
- 皮膚が繊細で、強い摩擦に弱い
- オスは特にテリトリー意識が強く、繁殖期には自分の領域内での競争が激しくなる
一般にヒルヤモリは好奇心旺盛で、比較的人懐っこい性格ですが、特に大型種であるグランディスヒルヤモリはオスの場合、テリトリー意識が強く攻撃的になりがちです。
また、皮膚は非常にデリケートなため、強く掴むと脱皮不全や自切のリスクがあるので、ハンドリング時は優しく取り扱いましょう。
繁殖

野生のグランディスヒルヤモリは、マダガスカルの熱帯雨季に合わせて繁殖期を迎えます。
一般的には10月から2月頃に繁殖活動がピークとなり、メスはこの期間に一回あたり2個前後の卵を複数回産むと推定されています。
交尾後のメスは適切な産卵場所を選定するため、周囲の微妙な温度・湿度の違いを敏感に感じ取り、卵を守るために警戒行動を取ることが報告されています。
野生下では森林内の落ち葉の下、樹皮の割れ目、岩の隙間など、温度・湿度が適切な自然の隠れ家を選んで産卵します。こうした場所は、捕食者(ヘビや小型哺乳類など)から卵を守ることができるとともに、孵化に必要な環境条件(温度28℃前後、多湿環境)を維持するために最適なんですね。
ふ化までの期間はおよそ60~65日とされていますが、これは環境によって異なります。
まとめ
グランディスヒルヤモリの生態について解説しましたが、いかがだったでしょうか?
グランディスヒルヤモリは、マダガスカルの自然環境に深く根ざした進化戦略を持つ、大型で美しい昼行性ヤモリです。
美しい体色と比較的扱いやすい性格から熱心な爬虫類ファンや飼育初心者にも人気ですが、あの美しい緑の体色は、昼の活動中に天敵に見つからないためのカモフラージュだったんです。
昼行性というのも、自然界で競争相手を減らすための進化なんですね。
飼育環境としては、十分な高さのあるケージ、適切な温湿度管理、紫外線照明、そして多彩なレイアウトが成功の鍵となります。
次の記事では飼育管理に焦点をあてて、解説していきますね。
それではまた、別の記事でお会いしましょう!