【爬虫類展示即売会】気になる爬虫類を一挙に解説!リクガメ・水棲カメ編

爬虫類
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皆さまこんにちは!ひとしきです。

今回も「爬虫類展示即売会で見かけた爬虫類を一挙解説!」と題して、それぞれの種類について、簡単に解説していきます。

よく知られたものから珍しいものまで、いろいろな爬虫類に出会えるのが展示即売会の魅力ですよね。

「こんな種類も販売されているんだ」

と、驚くこと間違いなし!

今回はリクガメ・水棲カメ編です!

気になる生体があれば、ぜひその生態や飼育方法を調べてみてくださいね。

アルダブラゾウガメ (Aldabrachelys gigantea)

基本情報

  • 最大体長: 最大甲長は約138cm
  • 寿命: 野生・飼育下ともに100年以上生きる可能性がある
  • 食性: 主に草食性で、草、葉、果実、サボテンなどを食べるが、動物の死骸を食べることもある
  • 活動時間帯: 昼行性で、朝や夕方の涼しい時間帯に活発に活動。日中の暑い時間帯は日陰で休む
  • 棲息域の特徴: セーシェル諸島のアルダブラ環礁に固有。海岸沿いの草原や低木林、マングローブ湿地など多様な環境に適応している

見た目の特徴

ドーム型の背甲を持ち、成体になると甲羅の表面は滑らかになります。背甲の色は黒や黒褐色で、大きさもさることながら驚くほどに頑丈です。雄は雌よりも大きくなる傾向があり、性成熟した雄は腹甲に窪みができます。
鼻孔が縦長で、鼻から水を飲むことができるというユニークな特徴があります。爪は鋭く、穴を掘る際に使われますね。四肢は太く頑丈で、体重を支えながらゆっくりと移動します。

行動学的特徴

主に草食性で、草原や低木林で植物を食べる姿がよく見られます。乾燥地帯では水分を効率的に摂取するため、果実や多肉植物を好むことがあり、首を伸ばして高い場所の葉を食べることもあります。
性格は比較的温和で、繁殖期以外は他の個体とも穏やかに共存します。
暑い時間帯には日陰や湿地で休むことで体温を調節します。また乾燥した環境にも適応しており、長期間水分を摂取しなくても生き延びることができます。

まとめ

巨大な体と穏やかな性格、そして驚くほどの長寿で知られるアルダブラゾウガメ。
自然環境では重要な生態的役割を持ち、飼育下でも多くの人に愛される魅力的なリクガメです。

ギリシャリクガメ (Testudo graeca)

基本情報

  • 最大体長: 20~30cm(亜種による差あり)
  • 寿命: 30~50年。適切な飼育環境下ではさらに長寿の可能性あり
  • 食性: 草食性。野草、葉物野菜、果実を主に食べるが、野生下では木の葉や花も食べる
  • 活動時間帯: 昼行性
  • 棲息域の特徴: 地中海沿岸(イタリア、フランス、トルコ、北アフリカなど)に分布。乾燥した草原や砂漠地帯などに適応している

見た目の特徴

ドーム型の甲羅を持ち、甲羅の地色は黄色や茶色が多く、黒っぽい不規則な斑点模様が特徴的です。この模様は「ギリシャ織」に似ているとされ、名前の由来にもなっています。腹甲には黒い斑点がある場合もあり、尾の下の甲板が一枚という点が他種(ヘルマンリクガメ)との識別ポイントです。
後肢と尾の間には突起状の鱗があり、「Spur-thighed tortoise(突起のある太もものカメ)」と呼ばれる由来になっています。
丸みを帯びた顔立ちで、目は黒く、瞳が大きいため、穏やかで愛嬌のある表情をしていますね。

行動学的特徴

昼行性で日光浴を好み、甲羅を温めることで温度調節を行います。
主に草食性で野草や葉物野菜を中心に食べ、野生下では水分の少ない植物を食べることが多いです。飼育下では、カルシウム補給のためにイカの骨(タートルボーン)を与えることが推奨されていますね。
生息地によっては冬眠を行い、体温とエネルギーを節約する個体もいます。
基本的には単独行動を好みますが、飼育下では複数飼育も可能です。

まとめ

ギリシャリクガメは、その丈夫さと飼育のしやすさから初心者にも適したリクガメです。丈夫で、模様の美しさやユニークな行動を観察できる、魅力的なリクガメの一種です。

ケヅメリクガメ (Centrochelys sulcata)

基本情報

  • 最大体長: 甲長60~90cm、最大で約83cmに達する
  • 寿命: 野生では100年以上、飼育下では30~50年ほど
  • 食性: 草食性。野草やウチワサボテン、多肉植物などを好む
  • 活動時間帯: 薄明薄暮性。明け方や夕暮れに活発。日中や夜は穴で休む
  • 棲息域の特徴: ハラ砂漠南部の乾燥地帯(セネガル~エチオピア)に広く分布。乾燥した砂漠周辺やサバンナなどに適応している

見た目の特徴

背甲はドーム型で、全体的に灰褐色から薄い褐色をしています。他のリクガメのような斑紋や鮮やかな色彩はなく、シンプルな外見が特徴です。
後ろ足の付け根付近には 大きなウロコ状の「蹴爪(けづめ)」 があり、これが名前の由来になっています。体重は45~90kgに達し、四肢は太く、非常に力強いのが特徴です。

行動学的特徴

暑さや乾燥を避けるために地面に穴を掘る習性があります。自分で掘った穴や他の動物が掘った穴を利用し、日中の高温や夜間の低温から身を守ります。乾季には穴の中で休眠することもあります。
乾燥地帯に生息するため水分を多く含む多肉植物やサボテンを好む傾向があり、長期間水分を取らずに生き延びられる適応力を持っています。
温和で好奇心旺盛な性格を持ち、人に慣れると飼い主の姿や声に反応することがあります。ただし、繁殖期には雄同士で争うことがあるため、注意が必要です。

まとめ

巨大なリクガメであるケヅメリクガメは、その愛嬌ある動きと穏やかな性格で多くの人を魅了しますが、飼育する際には、その大きさや長寿を考慮し、適切な環境を整えることが重要です。

ジーベンロックナガクビガメ(Chelodina siebenrocki)

基本情報

  • 最大体長: 甲長は約20~30cm
  • 寿命: 約10~30年
  • 食性: 肉食性。小魚、甲殻類、水生昆虫などを食べる
  • 活動時間帯: 昼行性
  • 棲息域の特徴: ニューギニア南部やインドネシア沿岸域などの淡水域に分布。陸に上がることは少ない完全水棲傾向

見た目の特徴

長い首が最大の特徴で、首は甲羅の長さとほぼ同じかそれ以上の長さがあります。首を器用に折りたたむことができ、甲羅の中に収納するのではなく、横に曲げて隠します。
背甲はやや細長い卵形で、暗褐色から黒色をしています。腹甲は黄色から明るい色合いで、背甲とのコントラストが特徴的です。
丸みを帯びた顔の先端には鼻があり、水面から顔を出して呼吸するのに適しています。

行動学的特徴

長い首を活かして、まるでヘビのように水中で獲物を捕らえます。この行動は「ストライクフィーディング」と呼ばれ、ジーベンロックナガクビガメの特徴的な行動の一つです。
泳ぎが得意で陸にはほとんど上がりません。比較的人懐っこい性格を持ち、人間に対しても友好的な態度を示すことがあります。飼育下では飼い主の動きに反応して近寄ってくることもあり、観察する楽しみがありますね。
雨季の終わりに産卵し、乾季を経て再び雨季に入る頃に卵が孵化します。

まとめ

ジーベンロックナガクビガメは、そのユニークな外見と行動から非常に魅力的なカメですが、飼育には広い水槽や適切な水質管理が必要です。自然環境に適応した行動を観察することで、さらにその魅力を感じることができるでしょう。

スペングラーヤマガメ (Geoemyda spengleri)

基本情報

  • 最大体長: 甲長約11~15cm
  • 寿命: 約20~25年。適切な飼育環境下ではさらに長寿なことも
  • 食性: 雑食性。昆虫、ミミズ、貝類、果実などを食べる
  • 活動時間帯: 夜行性
  • 棲息域の特徴: 中国南部からベトナムにかけての湿潤な森林地帯に生息。山地や丘陵の林床で生活する完全な陸棲

見た目の特徴

背甲はやや平らで、縁甲板(甲羅の縁部分)がギザギザしており、落ち葉のような外見をしています。甲羅の色は赤褐色から茶褐色で、個体によっては黄色味を帯びることもありますね。頭部にはクリーム色の筋模様があり、特にメスでは成長してもこの模様が残ります。
オスは成長すると目の虹彩が灰色っぽい白に変化するが、メスは赤や黄色の虹彩を持ち続けるという面白い特徴を持っています。

行動学的特徴

夜行性で昼間は隠れていることが多く、夜間に餌を探したり移動したりします。普段はのんびりとした動きを見せますが、餌を見つけると素早く追いかけて捕食します。
湿潤な森林環境に適応しており、乾燥や高温には弱い傾向があります。そのため、飼育下では湿度を保つことが重要ですね。また、環境の変化に敏感で、狭い空間や頻繁なレイアウト変更はストレスの原因となりますので、注意が必要です。
攻撃性は低いものの、驚かすと首を伸ばして威嚇することもあります。

まとめ

スペングラーヤマガメは、その独特な見た目と穏やかな性格から、ペットとしても人気があります。比較的小さなスペースで飼育可能ですが、適切な湿度や気温管理が必須です。森林環境に近づけたレイアウトを心がけることで、その魅力的な生態をより楽しむことができますね。

ハラガケガメ (Claudius angustatus)

基本情報

  • 最大体長: オス18cm、メス15cmほど
  • 寿命: 約20年。環境次第ではさらに長生きする
  • 食性: 肉食性。魚類、両生類、甲殻類、貝類などを食べる
  • 活動時間帯: 昼行性が基本だが、環境により夜間活動も
  • 棲息域の特徴: 中央アメリカのユカタン半島周辺(メキシコ、グアテマラ、ベリーズ)に分布。主に流れの緩やかな河川や湿地、水辺の環境を好む

見た目の特徴

背甲はやや平坦で、他のドロガメ科のカメと比べて幅が狭いのが特徴です。この形状が英名「Narrow-bridged Musk Turtle(狭い橋のような甲羅を持つカメ)」の由来となっています。また腹甲が非常に小さく、体を完全に覆うことができません。
頭部は大きく、首や四肢が太く力強い印象を与えます。特に頭部は攻撃的な性格を反映するように頑丈で、口を大きく開けて威嚇する姿が特徴的です。

行動学的特徴

警戒心が強く攻撃的な個体が多いのが特徴で、特に捕食時や威嚇時には大きく口を開けて相手を威嚇し、必要に応じて噛みつくこともあります。
肉食性が強く水中での泳ぎが得意で、魚や甲殻類を捕食します。
水棲傾向が非常に強く、深い水場でも問題なく生活できます。ただし、幼体の頃は浅い水深を好むため、飼育時には水深を調整する必要があります。

まとめ

攻撃的な性格と独特な外見を兼ね備えたハラガケガメ。観察していると面白い行動が多いですが、
飼育には注意が必要で、水質管理や餌の選択にも気を配る必要があります。

ヘルマンリクガメ(Testudo hermanni または Eurotestudo hermanni)

基本情報

  • 学名: Testudo hermanni または Eurotestudo hermanni(分類により異なる)
  • 最大体長: 20~35cm(ニシヘルマンは小型で約20cm、ヒガシヘルマンは最大35cm)
  • 寿命: 30~50年。適切な飼育環境下ではさらに長生きする
  • 食性: 主に草食性。野草、葉物野菜、果実などを好む
  • 活動時間帯: 昼行性
  • 棲息域の特徴: 地中海沿岸地域(スペイン東部、イタリア、バルカン半島など)に分布し、乾燥した草原や低木林、森林などに生息

見た目の特徴

背甲はドーム型に盛り上がり、側面がくびれているため、上から見ると細長いヒョウタンのような形をしています。甲羅の色は黄色や茶色を基調とし、黒い模様が入ることが多いです。ニシヘルマンは黄色味が強く、ヒガシヘルマンは黒い模様が濃い傾向がありますね。
また腹甲には黒い斑紋があり、ニシヘルマンでは斑紋が連続していることが多く、ヒガシヘルマンでは斑紋が途切れている場合があります。
尾の先端に小さな爪のような突起があるのが特徴で、これにより他のリクガメと区別できます。

行動学的特徴

昼行性で、特に暖かい日には日光浴を好み、甲羅を温めることで体温を調節します。好奇心旺盛な性格で、飼育環境内を探索する姿がよく見られます。
草食性で、野草や葉物野菜を中心に食べます。飼育下ではカルシウム補給のためにイカの骨(タートルボーン)を与えることも推奨されていますね。
基本的には単独行動を好みますが、飼育下では他の個体と共存することも可能です。ただし、成熟したオスは攻撃的になることがあり、特に繁殖期には注意が必要です。

まとめ

ヘルマンリクガメは、その丈夫さと飼育のしやすさから初心者にも適したリクガメです。見た目の可愛らしさと行動のユニークさが魅力で、観察する楽しみが多いカメと言えるでしょう。

マレーハコガメ (Cuora amboinensis)

基本情報

  • 最大体長: 甲長約15~20cm
  • 寿命: 約25~30年。適切な飼育環境下ではさらに長生きする
  • 食性: 雑食性。昆虫、小魚、貝類、水草、果物などを食べる
  • 活動時間帯: 昼行性
  • 棲息域の特徴: 熱帯雨林やサバンナ周辺の水域に生息。流れの緩やかな河川、池沼、湿地、水路などの水辺環境を好む

見た目の特徴

背甲はドーム状に盛り上がり、滑らかで丸みを帯びています。甲羅の色は暗褐色から黒褐色で、個体によっては黄色味を帯びた模様が見られることもありますね。外敵に襲われた際には、腹甲を折り曲げて完全に甲羅の中に体を隠すことができる「ハコガメ」ならではの特徴を持っています。
頭部には黄色い線状の模様がありますが、地域差や個体差があります。

行動学的特徴

水中での生活を得意とし泳ぎが非常に上手ですが、完全な水棲種ではなく、陸上にも頻繁に上がります。特に日光浴を好むため、飼育環境においても陸地と水場の両方が必要ですね。
昆虫や小魚なども捕食しますが、水草や果物などの植物性の餌も好む雑食性ため、飼育下ではバランスが大切です。
基本的に単独行動を好む傾向がありますが、飼育下では他の個体と共存することも可能です。ただし、オス同士では縄張り争いが発生する場合があるため注意が必要ですね。

まとめ

「ハコガメ」としてのユニークな防御機能を持ち、見た目と行動からペットとしても人気がありますが、飼育する際は水場と陸地のバランスを考慮することが重要です。

ヒョウモンリクガメ(Stigmochelys pardalis)

基本情報

  • 最大体長: 甲長は50~70cm
  • 寿命: 30~50年。適切な飼育環境では70年以上生きることも
  • 食性: 草食性。草、葉、果実、多肉植物などを食べる
  • 活動時間帯: 昼行性
  • 棲息域の特徴: アフリカ東部から南部にかけてのサバンナや草原、乾燥林に生息。標高3,000m以下の乾燥した環境を好む

見た目の特徴

その名の通り「ヒョウ柄」のような模様が甲羅に現れることが最大の特徴です。背甲はドーム状に盛り上がり、地色は黄褐色で、黒い斑紋が不規則に入ります。この模様は個体ごとに異なり、成長とともに変化することもあります。幼体では黒い斑紋が中心部に集中していますが、成体になると模様が広がり、より複雑で美しいコントラストを見せてくれますね。
模様の入り方や色合いには個体差が大きく、黄色が強いものや黒が目立つものなど、さまざまなバリエーションがあります。

行動学的特徴

昼行性で、早朝や夕方の涼しい時間帯に草を食べたり移動したりします。日中の暑い時間帯は、日陰や低木の下で休息することが多いです。
完全な植物食性で、草や葉を主食とします。野生では生息地に生える植物の中から特定の種類を選んで食べる傾向があり、飼育下でも多様な葉野菜や果物を与えることが推奨されています。

まとめ

ヒョウモンリクガメは美しい模様と穏やかな性格で人気がありますが、飼育する際には、広いスペースと適切な温湿度管理が必要です。偏食家でもあるため、食事には多様な植物を与えることが重要とされていますね。

ビルマホシガメ (Geochelone platynota)

基本情報

  • 最大体長: 甲長最大35cm
  • 寿命: 30~50年。適切な飼育環境では100年近く生きることも
  • 食性: 主に草食性。野草、葉、果実、多肉植物などを食べる。
  • 活動時間帯: 薄明薄暮性
  • 棲息域の特徴: ミャンマー中部から西部の乾燥地帯に生息。乾季と雨季がはっきりしている環境に適応している

見た目の特徴

背甲はドーム型で、全体的に丸みを帯びています。黒褐色の地色に、放射状の黄色い線が入った星形の模様が特徴で、ホシガメという名前の由来にもなっています。
インドホシガメと比較すると、ビルマホシガメの体色は淡い傾向があり、顔や四肢の色も比較的明るい色調を持つことが多いです。

行動学的特徴

薄明薄暮性で、明け方や夕暮れ時に活発に動きます。雨季には活動量が増え、乾季には活動が減少する傾向があります。
草食性で、野草や葉を中心に食べますが、飼育下では果実や人工飼料も好むことがあります。食欲が旺盛で、特に湿度が高い環境下では食事量が増える傾向があります。
性格は穏やかで、他のリクガメに比べて攻撃性が低いとされています。飼育下では人に慣れやすく、飼い主の姿や声に反応することもあります。

まとめ

ビルマホシガメは、その美しい外見と穏やかな性格から飼育者に人気がありますが、絶滅の危機に瀕しているため、保護活動が進められています。飼育する際には、適切な環境と十分な知識が必要です。

まとめ

今回はカメに限定してご紹介しましたが、いかがだったでしょうか?

会場では、水棲のカメも陸棲のカメも非常に多くの数が並んでおり、大型の個体も販売されていました。特にリクガメは寿命が非常に長く大型になるので、飼育を開始する時にはしっかりと覚悟を持って飼育する必要がありますね。

爬虫類の展示即売会はほぼ毎月どこかで開かれており、近所のショップでは見かけないレア種との出会いも魅力の一つです。興味のある方はぜひ足を運んでみてください!

それではまた、別の記事でお会いしましょう!